olive tree
買い付けでフランスに訪れた際、ふらっと立ち寄った地元のホームセンター。
そこで出会ったオリーブが、すべての始まりでした。
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フランスやスペインなど、ヨーロッパはシンボルツリーとしてオリーブの人気が高く、
沿道には、人の背丈以上の木がいくつも植えられている。
立派に育ったこのオリーブたちを、どうにか輸入できないかと、
現地コーディネーターの伝手を頼りに、巡りあったスペインの腕利きバイヤーと
一年半にも及ぶやり取りの末、2018年5月、ようやく日本へ送る手配が整う。
冷蔵コンテナで運ぶには、休眠させた状態にする必要があるため、
全部のオリーブの土と根を取り、葉を落とし、ヤシガラを巻かなくてはならない。
だからといって、オリーブは生き物だから、運んでいるうちに何かしらの原因で全滅する可能性も否定できない。
イチかバチかの博打をするには、気が遠くなるくらいの送料と作業を経て、
スペインから日本を目指して送り出された144本のオリーブ。
無事日本へ到着し、コンテナを開けてみると、
スペインの業者がおまけで1本追加し、145本になっていた。
144本で書類を発行していたから数が合わないため通関許可が出せない。
通関とそんなやりとりをしている間にも、オリーブは長い眠りから覚めて発育を始めてしまう。
せめて水だけでもあげさせて欲しい。いや、まだ手続きが終わっていないから立ち入ることは難しい。
押し問答の末、ようやく許可が降りた。
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そんな紆余曲折を経て、日本、浜松の地で、一から生育をして立派に冬を越し、
手塩にかけて育てられたオリーブは、日々成長しつづけています。